結論クレーンを手配すると、クレーンの運転はオペレーターが行います。一方、荷にワイヤーをかける「玉掛け」と、その合図は、一般に現場側(発注者・施工者側)の有資格者が行います。玉掛けは資格が必要な作業で、吊り上げ荷重1t以上のクレーンでは玉掛け技能講習を修了した人でなければ行えません。体制に不安がある場合は、ご依頼の段階でご相談ください。
はじめに(日ごろクレーンをお使いの方へ)この記事の内容は、現場でクレーンを使い慣れた方にとっては当たり前のことばかりです。釈迦に説法で恐れ入ります。初めてクレーンを手配される方や、現場に入って間もない方への説明用としてまとめました。よろしければ、社内の共有資料としてお使いください。ご存知の方は読み飛ばしていただき、ご用の際はそのままご相談ください。
「運転」と「玉掛け」は別の仕事です
クレーンを呼べば荷を吊るところまで全部やってもらえる、と思われることがあります。実際には、クレーンを操作する仕事と、荷にワイヤーをかけて外す仕事は別で、必要な資格も分かれています。初めて手配される場合は、この線引きを知っておくと当日つまずきません。
役割分担の早見表
| 作業 | だれが行うか(一般的な形) | 必要な資格 |
|---|
| クレーンの運転・操作 | オペレーター(当社が手配) | 移動式クレーン運転士免許など |
| 玉掛け(荷にワイヤーをかける・外す) | 現場側の有資格者 | 玉掛け技能講習など(下記) |
| 合図 | 現場側で定めた合図者 | 作業計画で定めます |
| 立入禁止の措置・周辺の安全管理 | 現場側 | — |
ポイントクレーン作業は、オペレーターだけでは完結しません。荷をかける人と、合図をする人がそろって初めて作業が進みます。当日になって「玉掛けをする人がいない」となると、作業を始められません。
玉掛けの資格は「1t」が境目
- 吊り上げ荷重1t以上のクレーンで玉掛けを行う場合:玉掛け技能講習の修了者であることが必要です。
- 吊り上げ荷重1t未満の場合:玉掛けの特別教育を受けた人が行います。
- 資格のない人が玉掛けを行うことはできません。手伝いのつもりでも、荷にワイヤーをかける作業は有資格者が行う必要があります。
現場に呼ぶクレーンはほとんどが1t以上ですので、実務上は「玉掛け技能講習の修了者が必要」と考えておけば大丈夫です。講習は各地の教習機関で受けられます(日数・費用は機関により異なります)。
合図をする人も、先に決めておきます
クレーン作業では、合図の方法と合図をする人をあらかじめ決めておきます。当日にありがちなのが、複数の人がそれぞれ別の合図を出してしまうことです。オペレーターから見ると、どれに従えばよいか分からなくなり、かえって危険になります。合図は一人に決めておくのが基本です。
ラフター(イメージ)。オペレーターは合図に従って操作するため、合図をする人を一人に決めておく当日までに決めておく3つのこと
- 玉掛けを行う有資格者は誰か(当日、その人が現場にいるか)。
- 合図をする人は誰か(一人に決めておく)。
- 玉掛け用具(ワイヤー・ベルトスリング・シャックルなど)を誰が用意し、点検しておくか。
玉掛け用具について玉掛け用具は、一般に玉掛けを行う側でご用意いただきます。吊り荷の重さ・形に合った用具を選ぶ必要があり、傷んだものは使えません。どんな用具が要りそうかの見当がつかない場合は、吊り荷の写真や仕様がわかる資料をお送りいただければ、ご相談に乗ります。
体制が組めないときは、依頼の段階でご相談ください
「玉掛けの資格を持った人が、当日は出られない」「初めての作業で、体制の組み方が分からない」——そういうご相談もあります。現場の内容や作業の中身によって取れる形が変わりますので、当日ではなく、ご依頼の段階でお聞かせください。早い段階でご相談いただくほど、段取りの選択肢が残ります。
よくある質問
Q. オペレーターに玉掛けもお願いできますか?A. 手配は「オペレーターがクレーンを操作する」形が基本で、玉掛けと合図は現場側の有資格者にお願いしています。現場の内容によってご相談に乗れる場合もありますので、ご依頼の段階でお聞かせください(当日のお申し出には対応できないことがあります)。
Q. 玉掛けの資格を持つ人が社内にいません。どうすればいいですか?A. 作業の内容と現場の状況によって、取れる進め方が変わります。まずは「何を・どこへ吊るか」をお聞かせください。段取りの相談から一緒に考えます。
Q. 合図は無線でもいいですか?A. 現場の広さや見通しによって、手による合図と無線を使い分けます。オペレーターと合図者の間で、事前に方法を確認しておくことが大切です。当日の設置後に打合せの時間を取りますので、その場でも確認できます。
分からないところは、まとめてご相談ください
玉掛けや合図の体制は、慣れていないと分かりにくい部分です。トン数や日程と同じで、決まっていないまま相談していただいて大丈夫です。電話(平日9:30〜18:00)・LINE・フォームからお気軽にご相談ください。現場や吊り荷の写真がありましたら、あわせてお送りください。
このコラムを書いている会社についてこのクレーン手配ナビは、建設グループARCFEELGROUPが運営しています。私たちは自社でもAIツールを8本作って業務を回しており、その経験を建設会社向けに月2回・30分のオンライン説明会でお話ししています。
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