クレーンが吊れる重さは、旋回の中心から荷までの水平距離(作業半径)が遠くなるほど下がります。ここは「クレーンの作業半径はどこから測る?」のコラムに書いたとおりです。
屋上への荷揚げで効いてくるのは、この水平距離が建物の幅の分だけ伸びることです。クレーンは建物の中には入れませんから、道路や敷地の空きスペースに据えて、建物をまたいで屋上へ荷を運ぶことになります。
据え付け位置が屋上の手前側なら、水平距離はそれほど伸びません。ところが屋上の奥側や、建物の反対側の隅に下ろすとなると、建物の幅を丸ごと越えることになります。同じ重さ・同じ階数でも、必要なクレーンの大きさがここで変わります。
高さが関係ないわけではありません。荷を屋上より上まで上げてから下ろすので、ブームは屋上の高さより高く伸ばす必要があります。パラペット(屋上の立ち上がり)や、手すり、既設の設備をかわす分も要る、とお考えください。
ただ、階数が増えることによる影響より、水平距離が伸びることの影響のほうが大きく出ます。だから「何階か」だけを伝えていただくより、「屋上のどのあたりに下ろすか」を教えていただくほうが、選定は正確になるんです。
イメージとしては、腕を伸ばして物を持つときの感覚に近いかもしれません。同じ物でも、体の近くで持つのと、腕をいっぱいに伸ばして持つのとでは、重さの感じ方がまるで違う。クレーンもそれと同じで、遠くへ差し出すほど吊れる重さは落ちていきます。
写真と一緒にお知らせいただけると、こちらで機種を選定できます。
入れ替え工事では、新しい設備を上げる前に、古いものを下ろします。このとき下ろす側の重さのほうが重いことがあります。古い機械は同じ性能でも大きく重いことが多いためです。
厄介なのは、古い機械の重さが分からない場合があることでしょう。銘板が読めなくなっていたり、そもそも据えたときの資料が残っていなかったり。その場合は、型番だけでも控えていただければ、こちらで調べられることがあります。分からなければ、現場を見せていただく形でも構いません。
入れ替えのご相談では、上げるものと下ろすもの、両方の重さをお知らせください。片方だけで機種を決めると、当日に吊れないことが分かる、という事態になりかねません。
建物の前の道路にクレーンを据える場合、道路の使用について所轄の警察署への手続きが関わることがあります。要否や日数は現場の状況で変わりますので、日程が決まった時点で早めにご相談ください。許可の種類と考え方は「クレーン作業に許可は要る?」のコラムにまとめています。
なお、道路使用許可の申請代行は行っておりません。作業を行う側での手続きになります。据え位置や作業のやり方のご相談は、いつでもお受けします。
室外機のように同じものが何台もある場合、「まとめて吊れないか」と聞かれることがあります。
まとめられるかどうかは、重さの合計だけでは決まりません。荷姿が安定するか、屋上で一度に受け取れるかまで含めて考えることになります。かさばる荷を無理にまとめると、風にあおられやすくなりますし、屋上側で捌ききれずに時間がかかることもある。
ここは現場を見てからのご相談になりますので、台数と1台あたりの重さをお知らせいただければ、こちらで組み方を考えます。
見落とされやすいのが、下ろした先で誰が受け取るかです。屋上に人がいて、着地位置の調整と玉掛けを外す作業をします。ここの体制は現場側で組んでいただくことになりますので、当日までに決めておいてください。役割分担は「クレーンの玉掛けは誰がやる?」のコラムをご覧ください。
屋上は下から見えないので、合図をどう伝えるかも先に決めておくとスムーズです。無線を使うのか、屋上と地上の両方に人を置くのか。ここが当日あいまいだと、待ち時間が生まれます。
トン数が分からない段階でも構いません。現場の写真と「何を、屋上のどこへ」が分かれば、機種の見当とお見積もりをお出しします。ご相談・お見積もりは無料です。
現場の近くのクレーンを手配するので、回送が短く、早く・ムダなく対応できます。
何トンを手配すればよいかから、ご助言できる担当が対応します。しつこい営業はいたしません。